果樹灰の釉薬で渋い色合いを、また粉引の器で、くらしにとけこみ手になじむ器つくり
松本・中町蔵シック館で年2回展示会、筑北村ととか工房の菊地智子さん
                                       (08.05)    
                                                                                    

・最初に吉江さんに会ったのはもう4年前、駒ヶ根でのくらふてぃあ杜の市の会場だった。そしてその年04年の「くらふてぃあ駒ヶ根で出会ったクラフトマン」の一人と紹介して以来何回かお会いしている。松本・中町蔵シック館でも年2回展示、このギャラリーの常連。 ・当初、お会いした頃は、”ぴょんとこ陶芸窯”と面白くユニークなネーミング、現在は工房ととか。同じ工房でご主人も漆器木工作家として仕事をしており、その辺のところを考慮されたのだろうなお、ととかとは、ととかか(父・母)ではなく、お二人の名前からきているらしい。
・吉江さんの作品は、時には置物・オブジェ風の小動物(うさぎ・たぬき・みみずくなど)や花器などを作ることもあるというが、身近な生活に結びついた食器が中心だ。作風も実にオースドックス、斬新さ派手さはあまり見られないが、落ち着いた堅実な感じ。なによりくらしに溶け込み、手になじむ器つくりをめざしている。 ・渋い色合いと趣きの皿、釉薬にりんごの果樹灰などを工夫。県南の飯田出身、今は中信・筑北村に窯を構えるが、若い頃、栃木県は益子焼きの陶工の元で修行したという。
・コーヒーカップ、シュガーポットなどが並ぶ。期間中、レイアウトを毎日替るなど展示も工夫。 ・片口の酒器?、漆黒の色合いとデザインがいい。吉江さんの器には片口がついているものがけっこう見うけられた。
・吉江さんは粉引の器が好きで、作品も多い。粉引(こびき)とは、赤土に白い泥を掛け、透明釉を掛けて焼いたもの。粉引の器は、使えば使うほどいうにいわれぬ変化をし、それを陶芸の世界では、”育てる”というとか。 ・こちらも渋い色合いの水差し?花瓶?
・松本・中町蔵シック館で08.04.29〜05.08開かれた吉江智子作陶展の案内看板、飾らない字も親しみが持てる。 ・作品を前に吉江智子さん、長野県筑北村、рO263−66−4102


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