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アンクルのクラシック夜話61 2001/11/15(毎月1・15日発行)
uncletell@lycos.ne.jp
クラシックの音楽家や作品のエピソードを中心に読みものとしても
ポピュラーな話題をお送りします
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モーリス・ラヴェルの悲劇と死
1932年10月、ラヴェルはパリで自動車事故に遭う。乗っていたタクシ
ーが他のクルマと接触事故を起こしたというのだが、目撃した人はいたかどう
か、事故の真相はよくわからないようだ。
外傷は歯を数本折っただけという軽いものだったともいわれるが、その時彼
は頭を打っていた。
やがて脳が侵されはじめる。彼の障害は 失語症となって現れた。単語もつ
づりがわからなくなる。アルファベットの形すら忘れてくる。ごく短い手紙を
書くのに一週間もかかるという有りさまだった。症状は良かったり悪かったり
しかし次第に破滅的な方へ向かっていた。
ラヴェルの評伝などを読むと、これは、元来体にそういう要因を持っていて
事故に触発された病気なのか、事故そのもの怪我なのかもよくわからない。
ラヴェル自身はあらゆる療法を試みる。スペインやモロッコに転地もしてみ
た。しかし、病状は悪化するばかりであった。
彼の頭には相変わらず美しいメロデイや楽想が浮かんだようだ。しかし彼は
もはやそれを楽譜に写し取ることができなかった。ピアノで確かめようにも、
どの鍵盤を叩けばどの音が出るかもわからなくなっていたようだ。やがて彼は
廃人になる。
ある本に載っていたもので、真偽のほどはわからないが、こんな逸話もある。
ーー友人の一人が病床のラヴェルに話かける。
「逝ける王女のためのパヴァーヌは、素晴らしい曲ですね。」
ラヴェルはぼんやりと空を見つめたまま答える。
「うん、いい曲だね。あれは確か..私の作品ではなかったかね..」−−
事故に遭ってから死ぬまで、彼はひとつの曲も作っていない。
1937年、最後の望みを託してラヴェルに脳手術が行われた。しかし、意
識はそのまま戻らず、十日後に彼は62年の生涯を閉じた。事故から五年目の
12月28日のことであった。
「私は、一片ずつ消えてゆく」、ラヴェルが残した悲しみの言葉という。
UNCLE TELL
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ラヴェルをヤフーで検索・紹介
モーリス・ラヴェル
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「郷愁の食物誌」」2001/**/**(毎月5・15・25発行)(予行編1)
なつかしき郷愁のたべものたちをこよなく愛おしむエッセイ、それはほの暗
いアセチレン灯の屋台で食べたの中華ソバであり、学校給食、少年の日、祭り
や縁日の綿菓子やニッキ菓子、学校帰り駄菓子屋にたむろして食べたクジ菓子
そして野山をかけずり回ってむさぼった木の実の数々...。
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「アンクルのクラシック夜話」バックナンバータイトル
・#61・モーリス・ラヴェルの悲劇と死
・#60・ベートーベンと女性達5 ファンニー・ジャンナタ・デル・リオ(2)
・#59・ベートーベンと女性達5 ファンニー・ジャンナタ・デル・リオ(1)
・#58・運動会の音楽
・#57・”つべこべいわずにベートーベン”その4
「モーツアルトの時代とベートーベンの時代2」
・#56・”つべこべいわずにベートーベン”その3
「モーツアルトの時代とベートーベンの時代1」
・#55・”つべこべいわずにベートーベン”その2
「ベートーベンは、長男?」
・#54・”つべこべいわずにベートーベン”その1
「ベートーベンは、長男?」
・#53・20年ぶり、バルトークのカルテット
・#52・夭折の天才・アリアーガの弦楽四重奏曲3曲
・#51・グレッキ:交響曲第3番<悲歌のシンフォニー>作品36
・#50・ベ−ト−ベンと女性達3 ”出来れば唇にキスを.....”
・#49・チャイコフスキーとフォン・メック夫人の愛と友情と挫折(3)
・#48・チャイコフスキーとフォン・メック夫人の愛と友情と挫折(2)
・#47・チャイコフスキーとフォン・メック夫人の愛と友情と挫折(1)
・#46・ベートーベンの死と追悼ミサ・ケルビーニ
・#45・作家の愛したクラシック
・#44・モーツアルトの死とベートーベンの死
・#43・無人島へ持っていくCD5枚
・#42・コンチネンタルタンゴを聴きませんか?
・#41・音楽室の作曲家たち
・#40・ベートーベン チェロソナタ第3番イ長調 作品69
・#39・ベルリオーズのレクイエム
・#38・春の祭典
・#37・シューベルトはキノコちゃん?
・#36・乱雑・不潔の極め付き天才、ベートーベン
・#35・不器用の天才 ベートーベン
・#34・ゆがんでしまったバルトーク
・#33・ベートーベンと女性たち2
ベートーベン、行きずりの恋?
・#32・もうひとつのクロイツエル・ソナタ
・#31・ハイドンの頭蓋骨の長き放浪
・#30・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(3)
・#29・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(2)
・#28・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(1)
・#27・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(3)
・#26・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(2)
・#25・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(1)
・#24・ベートーベンと女性たち1
マリー・エルデーディ伯爵夫人の場合
・#23・ブラームスはお好き?
・#22・エリック・サティとドビュッシー
・#21・神秘なる聖なるエンヤ!
・#20・チャイコフスキーとドビュッシー
・#19・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(4)
・#18・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(3)
・#17・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(2)
・#16・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(1)
・#15・グレゴリー聖歌とジュリー・ロンドン
・#14・クロイツエル・ソナタ
・#13・当世クラシック人気作曲家ベスト30
・#12・ラ・フォリア物語
・#11・他人の奥さんを散歩に誘ったベートーベン
・#10・給食の音楽とお掃除の音楽
・#09・鼻ぺちゃ先生とシューベルト
・#08・ベートーベンの筆談帳より
・#07・ベートーベンの「不滅の恋人への手紙」より(3)
・#06・ベートーベンの「不滅の恋人への手紙」より(2)
・#05・ベートーベンの「不滅の恋人への手紙」より(1)
・#04・バッハ「トッカータとフーガ」二短調
・#03・「ウイリアム・テル序曲」「セヴィリアの理髪師序曲」とロッシーニ
・#02・寅さんと島崎藤村とドビュッシー
・#01・バッハ「ゴールドベルグ変奏曲」
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