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  クラシック炉辺夜話      2006/12/15(毎月1・15日発行)    
                                       uncletell@infoseek.jp 
   
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  もの想う秋に、浪漫クラシック選(4)
 
 ・ハイドン(1732〜1809)/トランペット協奏曲変ホ長調
         
 ハイドンのエピソードは書いたことあるが、曲を紹介するのははじめてであ
る。それは、むろんひとりよがりの偏見なのだが、ハイドンの曲って、かたち
は整っているが、もうひとつメリハリと面白みが欠けると内心思っていたせい
もあるかもしれない。
 この曲、金管のトランペットがきらびやかに活躍して実に楽しい曲だが、特
に浪漫という感じではない。宮廷奏者にしてヴィルトゥオーゾ(名手)そして
楽器トランペットの開発普及に貢献したアントン・ヴィンディンガーのために
1796年作曲。フンメルの作品と並んで、古典派の名トランペット協奏曲の
双璧とか。
 この曲の入ったレコード、昔々、前にも書いたクラシックレコードの頒布会
コンサートホールから今となれば珍しい25センチ口径のレコードが送られて
来たことを思いだす。

 ・ドビュッシー(1862〜1918)/組曲「子供の領分」

 シューマンの「子供の情景」(浪漫クラシック選2で紹介)と並んで童心の
世界を美しく愛情こめて描いた曲集。
 ドビュッシーの女性遍歴は、夜話の2001.02.02号から3回に分け
て少し詳しく紹介したところであるが、ドビュッシー、42歳、富裕な銀行家
の奥さんだったエンマ・バルダックと駆け落ち、音楽家仲間はいう及ばす世間
からも白眼視され顰蹙を買ったが、この結婚ではじめてひとり娘をもうけた。
 この作品は、1908年、当時3歳だったまなむすめシュシュのために作曲。
娘とともあどけない子供の世界に遊び浸ろうとした幸せな父親ぶり、親バカぶ
りがよくあらわれていてほほえましい。
 この組曲、彼のピアノ音楽が頂点に登りつつあるころの作品で、表現は極め
て単純簡潔なものに切りつめられ、反対に夢と情緒はいっそう幅広く、人間的
な温かさとユーモアをたたえて、類のない魅力を持っているという評価も。
                  
 ・ショーソン(1855〜1899)詩曲

 日本語の曲の題名としてはちょっと変わった「詩曲」というタイトル。それ
故に知られている部分もありやなしやで、曲を聴いたことはないが曲名は知っ
ている人もけっこういるのでは?原題がpoemeだから、詩曲とでも訳すより仕
方なかったかしれないが..。
 自転車事故で44歳で亡くなったショーソンには晩年の41歳、1896年
の作品。バイオリンとオーケストラのための作品。ベートーベンの「ロマンス
」と同様、バイオリニストの最も重要なレパートリーの一つになっているとか。
この曲は間違いなくロマンティックで美しい旋律に満ちた曲。それは師のフラ
ンクとはまたおもむきがことなるものである。
 私としてはこの曲、どうもよく全体像が掴めない感もあるが、解説には、神
秘的な序奏、極めて美しい瞑想的な、情熱的な第二主題が、夢見るような気分
を漂わせ、優美に典雅に進行して、云々の言葉が次々と....。まあ、一度聴い
て見て下さい。
                 UNCLE TELL 
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