#####################################################################
  クラシック炉辺夜話      2006/11/01(毎月1・15日発行)    
                                       uncletell@infoseek.jp 
   
   クラシックの作曲家や作品のエピソードを中心に読みものとしても
  楽しめるポピュラーな話題をお送りしています
      
  http://uncletell.cool.ne.jp/melup.htm 
######################################################################

  もの想う秋に、浪漫クラシック選(1)
 
 この夜話の2000年11月から12月にかけ、−−秋の夜長に、”ロマン
チック&センチメンタルクラシック選”と題して4回に渡り30曲あまりを紹
介した。特に前回の続編というわけでもないが、マイナーな曲を含めて同数程
度紹介したいと思う。なお、ロマンチックかどうか、それはあくまで主観的、
例によって独断と偏見による選曲なので、その辺は承知願いたい。

 ・J.S.バッハ/イギリス組曲
         イタリア協奏曲

 バッハのクラヴィーア作品の名作。チェンバロで弾くのが本来だろうが、現
在ではピアノでも好んで演奏される。正直、ピアノの方がとっつき易いし、親
しみ易く身近に感じられるのでは。一世を風靡をした感もあるグレン・グール
ドのピアノ演奏のファンも多かろう。

 イギリス組曲はケーテン時代の1720年〜1725年頃に作曲されたとさ
れる。イギリス組曲という名前の由来はよくわからないが、バッハ自身がその
名付け親でないことは確からしい。作曲者の親類か弟子の筆写譜に「イギリス
人のために作曲」と書かれていたとか、また当時のイギリスの作曲家デュパー
ルの作品をバッハが研究していて、それが作曲の動機になったという説もある
がはっきりしない。6曲の組曲からなるが、私は最後の第6曲の旋律がとりわ
け好きだ。もの想いにふける秋の夜長、バックに流す曲としてもふさわしかろ
う。目を閉じて聴いていると一つの宇宙に浸れる。

 イタリア協奏曲、「イタリア趣味による協奏曲」というのが正確な名前とか。
晩年の1735年に出版されたクラヴィーア曲集に収められている。独奏曲で
ありながら、協奏曲の名を付したのは、当時の協奏曲形式を用いたからだとい
う。バッハはイタリア、特にビバルディの協奏曲からはかなり強い影響を受け
たといわれる。
 
 この曲はそのビバルディなどに典型的に聞かれる明快なものになっていて、
健康的な活力に満ち、華麗でもあり、楽想は親しみやすくなじみやすい、それ
でいてそこに展開される緊密で充実した音楽は、まぎれもなくバッハそのもの
であるとか。

 ・モーツアルト/弦楽三重奏のためのディヴェルティメント

 最後の三つの交響曲の少し後の1788秋に作曲された。この曲がディヴェ
ルティメント(モーツアルト自身の命名)である理由は、通常のそれの典型的
な形であるメヌエット楽章二つを含む全6楽章の構成を持つからだという。し
がし音楽の内容は、娯楽音楽である他のいくつかのディヴェルティメントと違
いその範疇から完全に抜け出て、三大交響曲と同等の高さの作品になっている
という。確かに聴いていて室内楽的な中身の濃い、実に深みを持つ曲でおすす
めである。
                  UNCLE TELL
------------------------------------------------------------------------
「クラッシク炉辺夜話(旧・アンクルのクラシック夜話」のバックナンバーは
 次のURLを。
 http://uncletell.cool.ne.jp/melup.htm 
 私が発行しているもうひとつのメルマガ「安曇野(あづみの)通信」のバッ
 クナンバー 
 http://uncletell.cool.ne.jp/melup.htm 
=====================================================================
 「風は森はともだち」アンクルのホームページへぜひお越し下さい。アンク
ルの発行しているメールマガジンのバックナンバーがそろってるほか、アンク
ルが実地に取材し写真構成した「信濃路温泉ぶらり!」「信濃路の小さな素敵
店・宿・美術館」信濃の手仕事・伝統文化を紹介する「信濃路散歩」など信州
の情報と魅力がいっぱい。掲示板もありますのでご来訪をお待ちしています。
 http://uncletell.cool.ne.j/
=======================================================================
 私の友人の伊藤美郷さんが「信濃は真ん中、~~~私はアジアのミュージシャン」
というメールマガジンを出しました。ぜひ購読を!
 伊藤美郷さんは日本の代表的なシタール奏者の伊藤公朗さんの奥さんで、シン
ガー&タンブーラ奏者です。登録は:http://www.mag2.com/m/0000121941.htm
//////////////////////////////////////////////////////////////////////
 ●発行責任者:UNCLE TELL 
 ●ご意見・感想・質問などは掲示板へ: 
  http://www.idsmall.com/cgi/MKRES/mkres2.cgi?uncle 
  メールは:uncletell@infoseek.jp
 ●ホームページ:http://uncletell.cool.ne.jp/ 
 ●このメールマガジンは、インターネットの本屋さん「まぐまぐ」を利用 
  して発行しています。(http://wwww.mag2.com/) 
 ●マガジンID:00000040338 
 ●登録と解除:http://www.mag2.com/m/0000040338.htm 
---------------------------------------------------------------------- 
 頂いたメールは掲示板また文中で紹介することがあります。匿名、不掲載希 
望の場合はその旨明記下さるようお願いします。  
====================================================================== 

inserted by FC2 system