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アンクルのクラシック夜話58    2001/10/01(毎月1・15日発行)   
      uncletell@lycos.ne.jp

   クラシックの音楽家や作品のエピソードを中心に読みものとしても
   ポピュラーな話題をお送りします
   
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 私、UNCLE TELLのホームページが変更になりました。
以前の、millto,club のアドレスでは表示ができません。
 COOL ONLINE の下記になりましたので、どうぞぜひ覗いてみて
下さい。
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 運動会の音楽 

 運動会の季節。前にいた職場ビルでは100メ−トル近く小学校と境界を接
しいた。運動会は、普通は土日、祭日に行われるのだが、たまたま雨や台風な
どで延びると平日に行われることも。ウィークディにかかわらずず相当数のお
母さんお父さんなどがかけつけ賑わった。お陰でこちらは、朝から午後の3時
近くまで、運動会の音楽やら歓声やらをたっぷり聞かされたものだ。
 響いてきた運動会音楽を少し並べてみると、クシコスの郵便馬車、天国と地
獄、フニクラフニクラ、カバレフスキー作曲の道化師。ここら辺が定番という
ところ。
 その他クラリネットポルカ、わらの中の七面鳥、ウイリアム・テル序曲(ス
イス軍の行進)、愛は勝つとか、晴れたらいいね、ビートルズメドレーなども
流れていた。甲子園の入場行進のマーチでもそうだが、新しいポピュラーの人
気曲が登場することも。
 運動会の音楽、マーチなどそれ専用の曲の詰まったCDを売っていて、それ
をかけているのだろうが、みな時代を超えて運動会で使われた曲ばかり。カバ
レフスキーの道化師など、昔はクラシックのポピュラーとしても聴き、レコー
ドも持っていたものだが、今は運動会で耳にするくらい。
 それから閉会式のとき、長野県下の私たちの世代では、今は県歌になってい
る「信濃の国」を斎唱するのが普通だったので、はたしてどうかと期待してた
けど歌わずじまいだった。長野県歌「信濃の国」は、1998年の冬季オリン
ピックの開会式・閉会式で日本選手団の入場行進曲として披露され脚光を浴び
たが、1900年(明治33年)頃師範学校の小学校運動会の歌として歌われ
て以来毎年の運動会を通じて長野県下に普及したもの。
 これら運動会の定番ミュージックを聞くと、ほんとうに懐かしくもあり、わ
くわくと心が浮き立ってくる感じがする。
                   UNCLE TELL
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 ヤフーを「運動会の音楽」で検索してみました。実に楽しいです。
 
 http://www.rakuten.co.jp/kotani/440976/

 http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/detail/glance/-/music/B00005EOEV/qid%3D996323531/sr%3D1-6/249-8035476-0853955


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 「アンクルのクラシック夜話」バックナンバータイトル
 
 ・#58・運動会の音楽
 ・#57・”つべこべいわずにベートーベン”その4
     「モーツアルトの時代とベートーベンの時代2」
 ・#56・”つべこべいわずにベートーベン”その3
      「モーツアルトの時代とベートーベンの時代1」
 ・#55・”つべこべいわずにベートーベン”その2
      「ベートーベンは、長男?」
 ・#54・”つべこべいわずにベートーベン”その1
      「ベートーベンは、長男?」
 ・#53・20年ぶり、バルトークのカルテット
 ・#52・夭折の天才・アリアーガの弦楽四重奏曲3曲
 ・#51・グレッキ:交響曲第3番<悲歌のシンフォニー>作品36
 
 ・#50・ベ−ト−ベンと女性達3 ”出来れば唇にキスを.....”
 ・#49・チャイコフスキーとフォン・メック夫人の愛と友情と挫折(3)
 ・#48・チャイコフスキーとフォン・メック夫人の愛と友情と挫折(2) 
 ・#47・チャイコフスキーとフォン・メック夫人の愛と友情と挫折(1)
 ・#46・ベートーベンの死と追悼ミサ・ケルビーニ
 
 ・#45・作家の愛したクラシック
 ・#44・モーツアルトの死とベートーベンの死
 ・#43・無人島へ持っていくCD5枚
 ・#42・コンチネンタルタンゴを聴きませんか?
 ・#41・音楽室の作曲家たち
 
 ・#40・ベートーベン チェロソナタ第3番イ長調 作品69
 ・#39・ベルリオーズのレクイエム
 ・#38・春の祭典
 ・#37・シューベルトはキノコちゃん?
 ・#36・乱雑・不潔の極め付き天才、ベートーベン
 
 ・#35・不器用の天才 ベートーベン
 ・#34・ゆがんでしまったバルトーク 
 ・#33・ベートーベンと女性たち2
      ベートーベン、行きずりの恋?
 ・#32・もうひとつのクロイツエル・ソナタ
 ・#31・ハイドンの頭蓋骨の長き放浪
 
 ・#30・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(3)
 ・#29・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(2)
 ・#28・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(1)  
 ・#27・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(3)
 ・#26・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(2)
 
 ・#25・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(1)
 ・#24・ベートーベンと女性たち1
      マリー・エルデーディ伯爵夫人の場合
 ・#23・ブラームスはお好き?
 ・#22・エリック・サティとドビュッシー
 ・#21・神秘なる聖なるエンヤ!
 
 ・#20・チャイコフスキーとドビュッシー
 ・#19・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(4)
 ・#18・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(3)
 ・#17・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(2)
 ・#16・ロマンチック&センチメンタルクラシック選(1)
 
 ・#15・グレゴリー聖歌とジュリー・ロンドン
 ・#14・クロイツエル・ソナタ
 ・#13・当世クラシック人気作曲家ベスト30
 ・#12・ラ・フォリア物語
 ・#11・他人の奥さんを散歩に誘ったベートーベン
 
 ・#10・給食の音楽とお掃除の音楽
 ・#09・鼻ぺちゃ先生とシューベルト
 ・#08・ベートーベンの筆談帳より
 ・#07・ベートーベンの「不滅の恋人への手紙」より(3)
 ・#06・ベートーベンの「不滅の恋人への手紙」より(2)
 
 ・#05・ベートーベンの「不滅の恋人への手紙」より(1)
 ・#04・バッハ「トッカータとフーガ」二短調
 ・#03・「ウイリアム・テル序曲」「セヴィリアの理髪師序曲」とロッシーニ
 ・#02・寅さんと島崎藤村とドビュッシー
 ・#01・バッハ「ゴールドベルグ変奏曲」
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 ”つべこべいわずにベ−ト−ベン”その4 
  モーツアルトの時代とベートーベンの時代2
 
 砂川さんはいう。ベートーベンがこの10年15年ほど、どうもないがしろ
にされているという感がある。年末の第九は別にして、コンサートも最近はベ
ートーベンものをあまりやらなくなった。CDの売り上げも人気もモーツアル
トがずっとリ−ドしている。いったい尊厳と威厳と威光と荘重と厳粛と脱帽の
ヒト、ベートーベンに何が起こったのだろうか...というわけである。
 砂川さんは考察する。ふたつの側面が考えられるという 
 ベートーベンの音楽は、人が困難や苦境に立たされた時に、はじめて威光を
放つその真価を発揮する種類の作品だというのである。
 叩きつけるようなトゥッティ、荒れ狂う海の山のように盛り上がっては谷底
に沈む怒涛、精神のうねり。そしてやがて雲間から見える神々しい光は勝利の
道標。めざせ勝利に向かって、打ち勝て、一歩ずつ前進せよ!こういうパター
ンは戦後の混乱期とか、人間が精神の荒廃にに立たされた時、はじめて生きる
音楽だというのである。もうわかるだろう。先の阪神大震災でうちしがれた人
々をまさに勇気づけ鼓舞するのはベートーベンの音楽である。
 バブルは崩壊、景気は低迷とはいえ、生活の質は戦後の混乱期とは違う、相
変わらず贅沢ともいえる暮らし。人々は世界を飛び回り、若者は高級車を乗り
回す。テーマパークも外食産業は隆盛、残飯は山のよう。
 こんな時にベートーベンの音楽に耳を傾けるだろうか。「励ましていただく
なくてもけっこう。十分間にあっています」、とソデにされるのがされるのが
オチだと砂川さんはいう。
 もう一つの側面。言わずと知れたモーツアルト・ブーム。
 なぜ今モーツアルトなのか。これはベートーベンがもう一つ冴えない原因の
裏返しを考えればよいという。幸せいっぱいの現代人は、ベートーベンのよう
なお説教っぽい音楽より、モーツアルトのような、明るく、透明でそれでいて
リッチな気分にさせてくれる快楽音楽が合うというのだ。(もっともモーツア
ルトの音楽はそんな表面的な美しさだけのものでは決してないが)
 モーツアルトの時代の音楽のリスナーは、貴族が中心で趣味も様式美を極め
たものだった。十分お金持ちの日本人は、スケールは小さいが貴族のムードを
満喫しているというわけだ。だからきっとモーツアルトのあの華麗な響きがぴ
ったりフィットするに違いない。
 1991年はモーツアルト没後200年で、その前から盛り上がってブーム
が続き、とても渋面のベートーベンの出る幕はなかった。
 しかし、砂川さんは言い切るのである。「...だが、ぼくは信じる。必ず
ベートーベンの時代が来る!」と。
 こんな物質至上主義はいつまでも続くはずがない。遅かれ早かれ精神の荒廃
・破綻に必ずや見舞われるだろう。今や世紀末、こうした頽廃した時代にこそ
われわれはベートーベンの叱咤激励・真摯な問いかけに耳を傾ける必要がある
というのだ。
 阪神大震災は、金持ち日本、誰しも中流意識の日本人に心理的にも冷水を浴
びせかけた。大自然現象の前に、われわれの繁栄はなんともろいものだったか
。浅いものだったか。荒廃の時代はすぐ目の前に近づいているのか。
 ベートーベンの時代がまた、始まっているのかもしれない。(おわり)
(「つべこべいわずにベ−ト−ベン」砂川しげひさ著 東京出版 1991)
                 UNCLE  TELL
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 ニューヨークで起こったテロによる信じがたいような事件は、大きな精神的
なショックと精神の荒廃を招くものであるかもしれません。こういう時も人々
は、ベートーベンの音楽で大いに力づけられ、勇気づけられるのでしょう。 
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  砂川しげひさ『なんたってモーツァルト」
  http://plaza9.mbn.or.jp/~yonda_library/library/classic/mozart.htm
  
  砂川しげひさナンセンス漫画館・コテン音楽堂
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 ”つべこべいわずにベートーベン”その2 「ベートーベンは長男?」
 
 クラシック音楽についての著作も多い漫画家砂川しげひささんによれば、ベ
ートーベンは、音楽界の長男だというのである。次男はモーツアルト、三男は
シューベルトで、四男はブラームス、以下、ショパン、リストと続くが、後は
順不動。そして誰が来たって大差ないが、末っ子はマーラーだというのである。 
 ところで砂川さんは、次男モーツアルトや三男シューベルト、四男ブラーム
スのことは何もいっていないが、さしずめ次男モ−ツアルトは、長兄の権威も
どこふく風、天衣無縫、自由奔放に生きた放蕩児。天才で後の世紀に受継ぐ偉
大な仕事を残したが、遊びが過ぎてか30代半ばで世を去る。
 三男シューベルトは、これはもう長兄ベートーベンをこの上なく、敬い慕い
...。だが彼もまた体をこわして30そこそこで命を終わってしまう。シュ
ーベルトの音楽は、生前あまり広くは知られなかったが、その死後、燦然と光
り輝き始める。
 数多い兄弟は、その偉大さを認めながらも厳格で小うるさい長兄を敬遠して
いた。次男、三男なき後、自然に四男のブラームスが下の弟たちをまつめ、弟
たちも慕い従うという図式になる筈ではあったが、ブラームスだとこれがどう
もよくわからない。  
 四男ブラームスも長兄を深く尊敬し、兄の壁を越えようと必死でもがいた。
そして特に異母兄のワーグナーには強い敵涯心、ライバル意識を持っていた。
 ワーグナー 、R・シュトラウスの異母兄弟は同じ家に住んでいたかわから
ないが、恐らく日陰の身、妾宅にいたのだろう。 
(「つべこべいわずにベ−ト−ベン」砂川しげひさ著 東京出版 1991)
                 UNCLE  TELL
 
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 ・#40・ベートーベン チェロソナタ第3番イ長調 作品69
 ・#39・ベルリオーズのレクイエム
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 ・#29・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(2)
 ・#28・クロード・ドビュッシーの女性遍歴(1)  
 ・#27・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(3)
 ・#26・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(2)
 
 ・#25・モーツアルト毒殺(?)の新犯人(?)(1)
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