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  UNCLE'S                   uncletell@lycos.ne.jp
    「千曲川通信」#36〜#37        2001/02/28(毎水曜日発行)
 ”信濃なる千曲の川の細石(さざれし)も  君し踏みてば
  玉と拾はむ”(万葉集)
 みすずかる信濃は、千曲川河畔から発信、なつかしきたべものたち、野の花
 と果実、石仏、風、植物誌、モーツアルト、ベートーベン、温泉、歴史散歩
 とルポ、そしてモノローグ、ノスタルジーとロマンと安らぎと...
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「郷愁の食物誌」より  味噌パンロマン(1)
 
 高校時代、その頃はデニッシュペストリーなどしゃれた菓子パン類は、まだ
登場していなかった。当時のあんパンや揚げパン、ジャムパンやクリームパン
牛乳パンそして魚肉ソーセージやヤキソバ入など惣菜パンなどが並んでいた中
で、ちょっとおおげさに言えば異彩を放つというか、特異な存在だったのが味
噌パンである。
 私が住んでいた町で売っていた味噌パンは、縦横12×17センチ四方くら
いの大きさ、 ハトロンン紙のような乳白色の紙袋の中にピタッと収まっていた。
 焼き上がった2センチほどの厚みに膨らんだパンが、上下2枚の合わさって
入っている。パンの量の割合にしては値段もちょっと高めで、昼飯に食べるに
は少々勇気もいり、またひとが食べているのを見ると実にうらやましくも感じ
たものだ。ともあれ味噌パンを噛りながら、校門脇の木立の中で、教室の中で
好きなメッチェンのことに思いを馳せるなんて光景もあったものである。郷愁
の哀愁の味噌パンロマンのワンカット。 
 味噌パンは、味噌、醤油という日本の伝統的な調味料の味がパンに生かされ
た唯一なものである。むろん、まるっきり味噌という強い味ではない。ほのか
に味噌の風合と味覚が味わえるパンなのである。
 甘食(あましょく)のことを、カステラと乾パンの合いの子なんて面白い表
現した人がいたが、味噌パンの地は、いわゆるパンの柔らかなものではない。
そういう意味では、菓子の方に近いかもしれない。タマゴパンやビスケットや
ラスクようには硬くはないが、今は売っているとしても、大方が3×5センチ
くらいの菓子片状になっている。そして、パン屋にはなく菓子屋におかれてい
るので、分類としては完全に菓子なのだろう。      (つづく)
                     UNCLE  TELL
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 味噌パンというと、あんパンやジャムパンのように中のあん、具に味噌が入
っているパンと思うかもしれないが、そうではない。もっともインターネット
によれば、実際に甘い味噌テーストが入っている”味噌パン”もあるらしいが
伝統的(?)な味噌パンの地は堅いカステラ風なもので、ほんのり味噌の味も
するだろうといわれればそう思う程度の味である。パン屋によっていろいろ工
夫もしていて、かたち大きさもさまざまで、中にはまるでクッキー風な堅い味
噌パンを食べたこともある。
 
 ”味噌パン”のホームページを紹介
 ”味噌パン”とはこんなパン..
 http://park.millto.net/~uncletell/ph0102.htm
 味噌パンの母校
 http://park.millto.net/~uncletell/ph0012.htm
 その他味噌パンのホームページ
 http://www.f8.dion.ne.jp/~misopan/top.htm
 http://www.shokokai.com/tohno/html/wagasi2.html
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 「郷愁の食物誌」より  味噌パンロマン(2)
 
 オカシ屋ケン太という人が書いた「おやつストーリー」(1991 講談社刊)
に、北海道は、カモメ群れ飛ぶ港町・小樽の味噌パンが載っている。
 こんな具合だ・・・・。 −−−小樽の町には、港に水揚げされた魚介類を
売りさばく市場がいくつもある。そういった市場の中には、 ひなびた感じの
菓子屋が一軒か二軒必ずある。
 そんな昔からの店構えの先に、もう見るからにパサパサしていそうなロー
ルケーキやカステーラと一緒に、この「味噌パン」がさらされている。味噌
パンの原材料は、小麦粉・砂糖・水飴・味噌・鶏卵。口当たりほとんど文明
堂の三笠山が若干ひからびたといった感じだ...−−−
 三笠山が若干ひからびた..とは、なんともまた面白くもピッタリした表
現だろうか。小樽の味噌パンは、北海道では有名な古川製菓の製品なのであ
るがそのパッケージにはこんな解説文が印刷されているとか。
 「牛乳、コーヒー等で召し上りますと特別な味が生まれたいへんおいしく、
栄養価も高く、朝、昼食の代わりになります」 私も時には、コーヒーなど
片手に味噌パンを朝食代わりにすることもあるが、はてはて、”特別な味”
とはいったいどんな味なんだろうか。(味噌パンの朝食ってのも、けっこう
乙なものではありますよ!)
 また小樽産の味噌パンには、次のような文句も、パッケージの裏に印刷さ
れるらしい。
 「本品は北海道開拓時代からの庶民のおやつに改良を加えた自然食品菓子
でその素朴な味は、お子様からご老人まで飽きずに喜んでいただけます」と。
 ほう、味噌パンのルーツは北海道で、その始まりは、明治の開拓時代にさ
かのぼるというのだろうか。それが全国に広まったのだろうか。味噌パンは
北海道だけのローカルなものではないと思うのだが。ちなみ私が食べている
は、信州の菓子の町、松本のメーカーの製品。
 としても、古い石造りの倉庫が立ち並ぶ港町が、この味噌パンの故郷だと
思った方がなによりロマンがある。
                    UNCLE  TELL
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 味噌パンはいつ頃、どこで誕生したのだろうか。いろいろなパンが試みら
れた大正期だろうか。正直、あまり深く研究した人もなかろう。
 
 ”みそパン”のホームページを紹介(2)
 フランスみそパン??
 http://members.tripod.co.jp/ukyup/000212-1.html
 味噌屋さんがみそパンを作っているらしい??しかもデニッシュ地、・下町
 の味とか!!
 http://www.sanomiso.co.jp/misopan/stmisopan.html
 
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 「千曲川通信」バックナンバータイトル
 
#37・味噌パンロマン2
#36・味噌パンロマン(1)
#35・カレーコンパの思い出
#34・フールプルーフとフェイルセーフ
#33・縄文人のクッキー
#32・変化
#31・”せみの空揚げは美味しい”というお話し
 
#30・源頼朝と善光寺
#29・クルマ
#28・信州名産氷餅?!
#27・信濃なる千曲の川の...
#26・インドりんごはどこからきたの?
#25・りんご 青森VS長野
#24・What is Mackintosh?
#23・江戸時代の伝統を受け継ぐ上田紬
#22・りんごの密の秘密
#21・ちょっとした冒険心と..
 
#20・手食の世界
#19・信州・蜂の子物語
#18・チャンス
#17・粉末ジュース追想
#16・信州・修那羅峠の小さき神々
#15・信濃の鉄道今昔
#14・なーんだ、バナナか物語
#13・昔、渋谷・道玄坂に古本屋があった...
#12・アイスキャンデーの夏
#11・SLとアイスクリーム
 
#10・県歌「信濃の国」物語2
#09・県歌「信濃の国」物語1
#08・モーツアルトの死とベートーベンの死
#07・甲斐・越後VS信濃と長沼城
#06・北信濃の古城2 栗田城と栗田氏
#05・北信濃の古城1 夜交(よませ)氏の末裔
#04・モンテッソーリ
#03・たまご哀歌
#02・夏、二題、合歓(ねむ)の木街道のこと
#01・野辺や路傍の石仏に親しむ
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