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  安曇野白鳥たより・11−03 ”白鳥が結ぶ人の輪、心の輪”・その2
 盲目のコハクチョウ、さっちゃんの死

 安曇野に盲目のコハクチョウが保護されて6年ほど生きていたことはあまり知られ
ていない。そのコハクチョウ、愛称さっちゃんががこの9月上旬に死に、地元の信濃
毎日新聞がその中信版のページでけっこう大きく取り上げたので、はじめてその事実
を知った人も多いのではなかろうか。

 コハクチョウは、2005年の3月下旬、安曇野明科の御宝田遊水池の中州でぐっ
たりと衰弱しているところを、私の「安曇野白鳥たより」にすでに何回か登場のアル
プス白鳥の会のスポークスマン、会田さんが発見、同じく紹介したことのある白鳥ド
クターこと望月獣医師の動物病院へ運びこんだ。

  1週間の治療で回復、放鳥しようとしたら、どうも目が見えず餌を自力で探せない
ことがわかり、引き続き保護することに。失明の原因はわからないが、安曇野に飛来
してから視力を失った可能性が高いという。この頃、この鳥の保護先を求めていろい
ろあったらしい。狐島田圃のピーちゃん、フクちゃんがいるビニールハウスに一緒に
入れたという話も。これはうまくいかなかったようだ。音のする方へどんどん向かっ
ていくので、先住の2羽とけんかになりいじめられたらしい。

 私がよく行く安曇野有明の喫茶店カフェ・ド・ラペのママ、テツコさんから、お嫁
さんのあやちゃんがその頃、毎朝早く白鳥湖に通っていて、ハクチョウ大好きな若い
お母さんということで、アルプス白鳥の会の中でも話題になり、店でめくらの白鳥の
めんどうをみてくれないかという話もあったといことを、聞いたことがある。

 結局、会のメンバーで、1984年安曇野へ初飛来したコハクチョウの餌付けに成
功した野鳥研究家で、池田町に住む上島順さんが引き取ることに。上島さんは隣家に
頼み込み、ニジマス養殖に使っていた池が盲目のコハクチョウのすみかになった。近
所の人たちからかわいがられ、「さっちゃん」「さちこ」と呼ばれるようになった。

 「さっちゃん」は、この夏もテニスコートほどの池を泳ぎまわり、前日の9月6日
まで弱った様子はなかったという。7日朝、水中に首をつっ込み、浮いたまま死んで
いた。突然の死に、近所の人花を手向けて悲しんだ。死骸を検査解剖した望月獣医師
は「特に変わったところはなかった。死因は不明だが、寿命を全うしたのではないか
」と話している、と記事は結んでいる。  
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 もの想う秋に、浪漫クラシック選(8)・その4
 
 フォーレ(1845〜1924)/夜想曲集(全13曲)

 「夜想曲」という曲種そのものの創始者はアイルランド出身のジョン・フィー
ルドというピアノ奏者兼作曲家らしいのだが、「夜想曲」と聞けば、誰しも思い
浮かべるのはショパン、それほどに多くの名作・傑作を残し親しまれている、い
わばショパンの専売特許、専門領域というところである。

  「名盤鑑定百科」(春秋社刊)のなかで著者の吉井亜彦さんはいう。−−その
ような「夜想曲」の領域に、ショパンと同じように深く踏み込み、ショパンほど
は目立たないものの、独特のひっそりとした、確かな奥行きをもつ作品を残した
のがフランスの作曲家ガブリエル・フォーレ(1845〜1924)である、と
−−。そしてまた、華やかなフットライトが浴びせられることの多いショパンの
それと比較すると、いかにも地味な感じで、夕方になって咲き出す月見草のよう
、といえなくないのかもしれない。−−などとも評している。

 月見草の例えは面白いが、ショパンのものとは確かに異なる、私は地味という
感じでは捉えられなかった。以前、私はフォーレの人と作品には畏敬の念で接し
ていると書いたが、さすがにフォーレの曲である。1、2回聴いただけではその
良さは良くわからなかったが、聞けば聞くほど、味わい深く、魅力が増し、好き
になってしまった。その夜の闇に放つようなほのかな光と香気、気品と美しさ、
リリシズム。デリケート、内向的に秘めたるパッションとロマン。

 フォーレは、その生涯に計13曲の「夜想曲」を作曲。その最初の第1番を作
曲したのが30代の1875年頃(1883年としている本も)。最後の第13
番は、70代後半1921年〜1922年で、創作活動のほぼ全行程で作曲が行
われ、彼のピアノ曲の中の代表的な存在となっている、また、初期の作品には書
法的にショパンの影響が多少見られるものの、ショパンのそれとはまた違ったフ
ォーレ独自の音の感覚と精神的・作風が認められ、広くピアノ音楽のファンに受
け入れられていると、いうことのようである。私は第4番が特にお気に入り、第
6番は、夜想曲の中ではむろん、フォーレの全ピアノ曲の中でも最高傑作という。
第7番も評価が高い。
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