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       「安曇野(あづみの)通信」2010/02/15(毎月1・15日発行)
 
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  安曇野白鳥たより・10−02・おすわりするコハクチョウ
  
 この「安曇野(あづみの)通信」1月01日号で、数年ぶりに安曇野への白
鳥飛来数が1000羽を越えるか、という話題をお届けした。大いに期待した
ところであるが、飛来の最盛期を既に過ぎ、その切なる願いはどうもかなわな
かったようである。1月28日から2月3日頃の774羽を最多に、その後は
752羽と減じてきている。今年はまだのようだが、もう例年だと、気の早い
白鳥の第一陣が中継地の道北の湖に向かうべく、飛び立ちはじめる頃である。
今シーズンは、今のところ1月01日号で紹介したサカツラ(酒面)ガンの飛
来以外、特に安曇野の飛来地におけるエポックなニュースはない。

 ところで1月26日、安曇野における白鳥飛来地のひとつである明科の御宝
田遊水池に寄って、めずらしい光景に出くわした。水面から陸に上がった白鳥
が、私の目の前2、3メートルのところでかなりの数、脚を折っておすわりし
ていたのである。離れた中州ですわっている光景は見たことはあるが、目の前
でおすわり状態になっている白鳥を見るのははじめてであった。

 カモにつられて陸に上がる白鳥を見かけるというのもザラのことではない。
たまたま見たという人はラッキーというほどのものである。もっともカモのオ
ナガカモやヒドリカモは大挙して陸に上がりおすわりしているが..。すわる
という態勢は防御の面からは一段悪いと思えるので、よほど安心出来るところ
でしかしないのではとも思える。なお、鳥がすわっているように見える姿勢は
それしかいいようないのでそう使ったが、適当な言葉が別にあるのかもしれな
い。

 陸に上がっている白鳥を見たいのなら御宝田遊水池の方である。地形的なこ
ともあるが、白鳥湖の方でこのごろ見かけるのはまれである。大水害の後の補
修工事をした白鳥湖の景観・白鳥がいる風景はどうも面白味に欠けるように思
う。私も以前ほどは白鳥を見に行く機会はなくなり、自然白鳥の群れでの飛翔
場面に出くわすことも少なくなって、飛んでいるところを見たい見たいの思い
のストレスがたまっている今日この頃。何回も書いている通り、白鳥観察の醍
醐味は、なんといっても飛翔場面である。
                       UNCLE TELL 
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  バッハ、不服従の罪で城の牢に監禁される!?(その1)

 前号で、1717年、バッハ32歳、この年の八月、ケーテンの宮廷楽長に
任命されたと書いたが、実際にその職に就いたのはもう年も押し詰まった年末
の頃である。任命された時点ではまだワイマールの宮廷の楽師長の身分であっ
た。ワイマールの領主のヴィルヘルム・エルンスト公は、バッハの辞任も申し
出をかたくなに拒否した。むろん就活についての事前の了解をとってあったわ
けでもない、そのこと自体が大いに不興を買うことの上に、その前から続く領
主とバッハの確執、関係の悪化もあって、辞任がとうていすんなりとは認めら
れるわけもなく、この辞任問題はこじれにこじれた。

 バッハの方も引き下がらなかった。再三にわたるバッハからの辞職の強い申
し出に、名君という評価も高かったという領主のヴィルヘルム・エルンスト公
であったが、多分に感情的になった部分もあろう、業を煮やして不服従の罪で
バッハを城の牢に監禁してしまうのである。バッハの生涯では有名な収監事件
である。

 バッハが23歳、1708年から仕えたワイマールの宮廷には二つの城があ
った。ザクセン=ワイマール公国の領主であるヴィルヘルム・エルンスト公(
1662〜1728)の居城の「黄の城」と、ヴィルヘルム・エルンスト公の
甥にあたるエルンスト・アウグスト公とその弟のヨハン・エルンスト公子がい
た「赤い城」である。実はバッハは18歳の半年ほど、赤い城の方のヴィルヘ
ルム・エルンスト公の弟のヨハン・エルンスト公がまだ存命中に、その宮廷楽
士として仕えたことがあった。黄の城は、分家か新宅のような存在だったが、
近親者が政治的発言権を持つ時代、両家の確執に挟まれ身をうまく処すること
が出来ず、バッハと領主の間は相当にギクシャクし、悪化していたのである。

 ワイマールの宮廷において、法的には音楽家は両公の共同使用人ということ
のようだったらしい。しかし領主はあくまでヴィルヘルム・エルンスト公であ
り、その支配権は当然領主が優先すると考えていたのだろう。バッハはしかし、
エルンスト・アウグスト公はかって仕えた主君の子息であり、軽んずることは
できなかった。

 ヴィルヘルム・エルンスト公は、バッハが赤い城に繁く出入りし、甥公がバ
ッハのクラヴィーアの弟子になったりなど、親密な関係にあることが気に入ら
なかった。バッハは更に1716年4月、エルンスト・アウグスト公の誕生日
に世俗カンタータ「狩のカンタータ」を献呈し演奏した。このカンタータを分
家の城で演奏したことが、ヴィルヘルム・エルンスト公の神経を逆撫でした。
これにより、宮廷所属の音楽家が甥公の城で演奏するのを禁じたという話しも
ある。かくして領主とバッハの間の溝は決定的になったといっていい。

 そのような状況下、同じ1716年12月、ワイマールの宮廷で楽長を務め
ていた老齢のドレーゼが亡くなった。それまで楽師長としてやってきたバッハ
は、ドレーゼの息子が副楽長としてはいるが、その能力も見て、楽長のイスは
自分に回って来ると考え、中断していた教会カンタータの作曲を再開するなど
猛アッピールした。しかしヴィルヘルム公との関係悪化が災いしてか、領主はバ
ッハを楽長候補からはずしてしまい、まずアイゼナハで活躍していたテレマン
に打診し、それがだめだとわかると、無能と思っていた息子のドレーゼを楽長
にすえてしまったのである。バッハはショックを受け、ワイマールにはもう自
分の将来はないと考えはじめたのも無理はない。(続く)
                  UNCLE TELL
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