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       「安曇野(あづみの)通信」2009/10/01(毎月1・15日発行)
 
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  信州・夏の風物詩、高ボッチ高原の観光草競馬大会

 標高1600メートルあまり、日本一標高の高い草競馬場として知られる信州
は塩尻市の高ボッチ高原草競馬場で、毎年8月の第1土曜日開催が恒例になって
いる観光草競馬大会が、今年は8月1日に行われた。今年で第56回目、塩尻市
市制施行50周年記念大会でもあった。北アルプスはじめ、中央、南アルプス、
富士山を望めるさわやかな高原の草競馬大会は例年、地元はじめ、観光客など大
勢の観客でにぎわう。大会の観戦は例年通り無料、また当日はJR塩尻駅等から
の往復のシャトルバスの運行もあり、こちらも無料なのも魅力だ。

 ここ高ボッチ高原での草競馬大会の始まりは、戦後のまだ色濃い昭和27年。
高原状の高ボッチの山上は草刈り場や放牧地として昔から活用されていたが、
農閑期に農家の余興として草競馬が行なわれたのがスタート。今では塩尻市の
主催となり、観光的にも人気のイベントとなっている。一周400メートルの
ダートコースに全国から約80頭のサラブレッドをはじめとした競走馬やポニ
ーなどが参戦し、24レースを繰り広げる。馬のお面をかぶって走る「人馬レ
ース」、ちびっこ馬車やポニーの乗馬体験、正解者には抽選で塩尻の特産品が
プレゼントされる勝ち馬あてクイズなど、アトラクションも豊富。また当日中
やっているウサギ・ヒツジやポニーなどとの動物ふれあいコーナーや、高ボッ
チ高原散策ガイドツアーも人気だ。

 一周約400メートルの馬場、その回りを丸太の柵が囲む。カメラを構えた
人やファミリー連れ、若者やシニアのグループがその柵の窓に鈴なりという感
じだ。ひづめの音とともに砂ぼこりを上げて疾走する競走馬の迫力に「ソレ、
ガンバレ」と声援を送る。中には、観戦はそこそこ焼き肉とビールに夢中とい
うグループもあちこち、田舎の草競馬らしくのどかでひなびた風景が実にいい。

 母親の元を離れようとしない子馬が、母親のレースに一緒に参加して走る光景
や、逆送したり止まってしまうポニー、レースなのに家族で馬を懸命に引っ張て
いるなどの一幕もあり、観客の笑いを誘っていた。

 中央の競馬場のようにきちんとした出走のシステムがあるわけでもないので
競争馬がある一定の場所に集まれば、旗を振ってハイ、スタートだ。見ている
と、とても横一線でスタートというわけにはいかない。また、レース前、競争
馬を放送でスタート地点に集めるのだが、なかなかスムースにいかずスタッフ
は苦労しているようだ。魅力的な見ていて楽しいイベントなのだが、近年はレ
ジャーの多様化などでかあまり観客数はのびていなうようなのが残念ではある。

 高ボッチ高原の観光草競馬、信州夏の一大風物詩、県内最大の草競馬として
すっかり定着しているが、県内には他に10月初旬行われる安曇野牧の草競馬
。こちらも今年で40回目と伝統を誇る、私も昨年初めて観戦。毎年11月3
日、文化に日に行われる佐久市望月駒の里草競馬大会。この大会は、昭和中頃
までえびす講の行事として盛んに行なわれていたものが、中断し1989年に
復活し、今年は21回目。そのほか高瀬川河川敷で5月下旬頃行われる大町観
光草競馬がある。起源は大町市常磐の観音寺境内東の馬場で昔、農耕馬を主と
する奉納草競馬が行われたいたものが別の形で復活したようだ。県内の草競馬、
いづれも由緒と長い伝統があるようである。

 なお高ボッチ、この面白い名前は、高原にあるくぼ地が日本各地に伝説とし
て残る巨人「ダイダラボッチ(デイラボッチ)」の足跡であるとか、腰を下ろ
して一休みしたところという伝承があるという。展望台からは、松本盆地、諏
訪盆地、周囲には車山、蓼科山、八ケ岳、富士山、南アルプスの甲斐駒ケ岳、
北岳、仙丈ヶ岳、駒ヶ岳、御岳、そして槍・穂高など北アルプスの峰々などを
展望でき、6月中旬にはレンゲツツジ、7月中旬にはニッコウキスゲ、8月上
旬マツムシソウが見頃となる。四囲の山々を360度に眺望する絶好のビュー
ポイントで、特に日の出から早朝は絶景はカメラマンの人気が高い。
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 高ボッチ高原の観光草競馬を紹介したホームページ・プログなど。
 http://www.bigs-japan.co.jp/kamekichi/takabotti/takabotti.htm
 http://www.en-phots.net/keiba-080802.html
 http://tsutomu3.com/09year/0801takabotti/kusakeiba.html
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  もの想う秋に、浪漫クラシック選(7)・その2
 ドビュッシー(1862〜1918)/ピアノ三重奏曲 ト長調

 えっ?ドビュッシーのピアノ三重奏曲、ドビュッシーにそんな曲があったか
な?と思う人も多いかもしれない。そう思うのも無理からぬこと。作曲され
てからおよそ100年あまりたった1980年代にスコアが発見され、刊行
された曲なのだから。

 私の持っている、ドイツのピアノ三重奏団トリオ・フォントネの演奏する
フォーレ、ドビュッシー、ラヴェルのピアノ三重奏曲が収められたCDの解
説によれば...。この三重奏曲は、ドビュッシーのごく若い時期の作品の
ひとつなのだが、ドビュッシーの生前はおろか、1986年にアメリカの音
楽学者ディールの校訂による楽譜が刊行されるまでは、幻の作品だったもの
という。

 ディールは、1980年、ニューヨークのピーアポント・モーガン図書館
の蔵書の中から、このピアノ三重奏曲の第1楽章とチェロパートの自筆譜を発
見、更に2年後にドビュッシーの弟子モーリス・デュメニルの遺品の中か残
りの3楽章が見つかり、これによりこの三重奏曲全体を復元した。
 
 ディールによれば、この曲は、ドビュッシーのパリ音楽院時代の1880
年に作曲されたものという。この年の夏、ドビュッシーは、ピアノの師マル
モンテルの紹介で、音楽愛好家ののロシアはメック夫人に、ピアノ奏者およ
び子供たちの音楽教師として雇われ、一家とともにヨーロッパ各地を旅行し
た。この辺の事情及びメック夫人がチャイコフスキーの長年のパトロンであ
ったことは、私の夜話(2002・12.08号「チャイコフスキーとドビ
ュッシー」)他でも既に紹介したとおりである。なお当時、メック夫人がイ
タリアのフィレンツェ近郊からチャイコフスキーに宛てた手紙に、ドビュッ
シーが三重奏曲を作曲したとの一節があるという。

 後の弦楽四重奏曲や「牧神の午後への前奏曲」を知る者には、これがドビ
ュッシーの曲かと、瞬時思うかもしれない。全体にスッキリとしていて、若
々しくてみずみずしくロマンの香りにも包まれた美しい旋律、また色彩感と
フランスのエスプリを享受出来る魅力ある曲と思う。18歳の青年のほとば
しる才気も..。第2楽章の弦のピチカートにのったピアノの可愛らしいメ
ロディ、弦とのかけあいも実にいい、楽しい。第3楽章チェロソナタのよう
な冒頭、夢みるよう、うっとりとする。
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