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UNCLE'S
クラシック炉辺夜話 2009/08/15(毎月1・15日発行)
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クラシックの音楽家や作品のエピソードを中心に読みものとしても
ポピュラーな話題をお送りします
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ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調/クラリネット三重奏曲イ短調
ブラームスの作品、話題が続いているが、ついでに今回も。ホルン三重奏曲
変ホ長調とクラリネット三重奏曲イ短調、これらの曲もロマンチックそしてセ
ンチメンタルな室内楽作曲家ブラームスの面目躍如という作品だと私は思う。
ホルン三重奏曲は1864〜65年、30代初め、クラリネット三重奏曲の方
は、1891年、50代終わりの作品である。
「ホルン三重奏曲変ホ長調」ブラームスの数多い室内楽作品の中で、ホルン
を用いた曲はこの1曲のみ。ホルンとヴァイオリンとピアノの三重奏曲、評論
家大木正純氏は、このように、管、弦、ピアノというまったく異質の楽器をひ
とつづつ組み合わせて成功した本格的な作品というと、一緒に取り上げたブラ
ームスのクラリネット三重奏曲があるものの、長い音楽史を見渡しても非常に
珍しいのではないかと評価。
ホルンの持つ柔和でロマン的な美しさが出だしから横溢、実に魅力的な響き
を持つ曲で、ブラームスの曲の中でもとりわけ愛好されているようだ。186
4年、バーデン・バーデンの近くに住んで、深い森や丘を歩きながら、この曲
の霊感を得たという。「朝早く、森の木々の間から太陽の光がふる。その光と
ともに一つの主題が心に流れた」とブラームスが語ったという最初の旋律は、
ホルンの響きの特質をみごとに発揮して、聴き手を強く引きつけるとも。また
、第3楽章のアダージョ・メストの憂愁な音調は、作曲の年に亡くなった母に
対する悲歌をこめているともいわれる。それは、母の死に合わせ、晩秋の深い
森で感じる耐え難いような寂しさ、悲しみ、諦めのようなものを...。
「クラリネット三重奏曲イ短調」、有名なクラリネット五重奏曲ロ短調の影
に隠れて目立たない。事実、室内楽の解説書でも割愛して省いている本も多い。
編成はクラリネットとチェロ、ピアノの三重奏曲である。友人のマンディチェ
フスキーが、ブラームスに伝えたところによると「まるで、楽器同士が恋に陥
っているかのように..」クラリネットとチェロの音調和の融合がすばらしい
と。
ブラームスの友人たちはこの曲が、ブラームスの作品の中でも最もポピュラ
ーなものの一つになるだろうと予想したというが、実際はその逆で、あまり演
奏されない曲の中の一つの数えられているとか。としても、ぜひ「まるで、楽
器同士が恋に陥っているかのような..」クラリネットとチェロの音の響き合
いと調和を自分の耳で確かめてほしい。
UNCLE TELL
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