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       「安曇野(あづみの)通信」2009/06/01(毎月1・15日発行)
 
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 信州・松本平安曇野の山賊焼(さんぞくやき)

 前々回、前回と信州サーモン丼を紹介したが、今度は山賊焼(さんぞくやき)
信州サーモン丼は、出来たてのホヤホヤというところで、材料の信州サーモン
の供給量に限りがあることもあり、安曇野地域にまだ限定されるが、山賊焼の
方は地元グルメとして少なくとも50年〜60年の歴史がある。松本・安曇野
へお出での際は、ぜひ一度賞味いただきたい。酒のつまみにもとてもグーであ
る。なおこの稿は、メールマガジン「郷愁の食物誌」の読者に配信したものだ
が、「安曇野(あづみの)通信」の読者のみなさんにも読んでいただきたく、
一部手直してお送りする。

 信州中部の松本平(盆地)の塩尻から松本、安曇野にかけて、山賊焼(さんぞ
くやき)と呼ばれる食べものが長く親しまれている。地元に住む大方の人がその
名を知っているし、少なくても数回は食べた経験を持つと思われる。また地元食
品スーパーの総菜売り場の定番になっているほどだが、盆地の圏外には広まって
おらず、今のところあくまで信州の一地方の、郷土の食べものに留まっている。

  信州中信地方の山賊焼とは、鶏のもも肉をニンニクなどを効かせた汁に数時間
以上漬け込み片栗粉で揚げたものである、焼きと呼ばれるが、正体は揚げである。
この、”山賊焼”という呼び方は、信州だけのものでもないらしい。ネットで見
ると、山口県や岡山県にもあるようだ(山口・いろり山賊、岡山・山賊のたかま
る等)もっとも、こちらは同じ鶏のもも肉を使った料理なのだが、炭火などによ
るほんとうの”焼き”のようである。また、真偽のほど、山賊焼と呼ばれるかは
わかないが、千葉県や秋田県のスーパーの総菜売り場で、”揚げ”の山賊焼が販
売されているという情報もある。

 鶏肉をニンニクなどが入った汁に漬け込み、片栗粉で揚げたと簡単に書いてし
まったが、ネットでみたemumuさんの”チュウズディ食堂・信州松本名物「山賊
焼き」”、では、実にリアルにおいしそうな食欲をそそる表現になっているので
紹介してみよう。

 −−−若鶏もも肉にガーリックいっぱい、しょうがいっぱい、醤油、塩、コシ
ョウ、蜂蜜をもみこんで...、数時間後・・・、片栗粉をまぶして、大きいま
ま揚げます 大きいまま!バリバリの衣、プワっとにおぅスタミナ臭(^^ゞ
アツアツのジューシな肉、付け合わせの野菜は乱切りキャベツ、ドレッシングな
どといわず、マヨネーズで...。

 私も大好物なので、こんな表現に接すると、今夜にもなじみの店に出掛けて、
山賊焼でいっぱいやりたくなる。確かにこの山賊焼とキャベツとマヨネーズの取
り合わせが旨いのである、絶妙なコンビネーションなのである。ところで、この
山賊焼を一口サイズで揚げると、「鶏の竜田揚げ」に、ニンニクを入れる人も、
入れない人も、片栗粉でなく小麦粉で揚げると「鶏のから揚げ」などとも載って
いたが...。次回以降は、この山賊焼の由来や、この「山賊焼」を松本の名物
として定着させようという運動などを紹介しよう。
                   UNCLE TELL
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 emumuさんの”チュウズディ食堂・信州松本名物「山賊焼き」
 http://www.matsuaz.com/kayoubi/2006/06/27/1151385063937.html 
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 続・ブラームスのピアノ四重奏曲
  
 かってNHKのFM放送に「大作曲家の時間」という番組があり、相当長期
間にわたって、一人の作曲家についてかなり網羅的に作品を紹介していく番組
があった。ブラームスを担当構成されていたのが、先号で紹介した音楽評論家
の大木正純氏。大木正純先生が選んだ「大作曲家の時間」ブラームスのテーマ
音楽が、ピアノ四重奏曲第3番ハ短調第3楽章のアンダンテの出だしのチェロ
がソロで朗々と主題を奏でる部分。

 第3楽章、楽譜の解説には、切分音的なリズムをもつピアノをともなって、
チェロが情緒の深い第一主題を奏する。しばらくしてヴァイオリンも加わり、
その後さらにヴィオラが入ってfに高まってから、ディミヌエンドして...
、とある。静かだが内省的、もの悲しいものを感じさせる一方情熱的なもの
も秘める...なんとも美しい調べ、さすがブラームスである。

 NHK−FMの「大作曲家の時間」ブラームスのテーマ音楽、放送した側と
して大木正純氏のエピソードを紹介したのだが、リスナーの側のエピソードが
綴られた著作も見つけたので紹介しよう。「読むクラシック」(集英社新書)
の著者、佐伯一麦氏である。

 佐伯一麦氏は書いている。−−ふと何かの折りに耳にして、なんという題名
の曲だろうと、思いながらも、そのままになってしまう。そして、それからも
ある拍子にときどき思い出しては、無性に気にかかる、そんな曲というものが
誰しもあるのではないだろうか。その室内楽曲は、私が中学生の頃に初めて耳
にしてから、ずっとそんな曲であり続けた。正確に言えば、曲というよりも、
チェロの情感豊かな主題に始まりピアノやヴァイオリンが慰めるように歌いあ
げるというほんの1分足らずの部分だけだったが...。−−佐伯氏が聴いて
長年なんという曲だろうと疑問に思っていたのが、まさにこのブラームスのピ
アノ四重奏曲第3番第3楽章の冒頭の部分だったわけである。

 第2番イ長調、先号で解説本を参考に、1番、3番に比べオースドックな造
りで、特徴的なもの欠け、ポピュラリティーは低いようだと紹介したが、何度
も聴いてみてきっぱりと訂正。見方によっては3曲の中で一番すばらしいかも
しれない。特に第2楽章が秀逸。悲恋映画の哀しい別離と楽しかった日々の回
想、追想のシーンにそのまま使えそうだと私は思う。(船越総氏の膨大なデー
タベースなど、ネットで調べた限り、今まで映画音楽には使われたことはない
ようだ)

 第2楽章、冒頭、くぐもったような感じのピアノで始まる、またある解説者
によれば、ピアノのすすり泣くような主題で始まる..と。その後、私には暗
い湖面にこもれ日がその辺りにも反射してキラキラと揺れているいるように感
じられ..。とにかく甘く、せつなく、やるせなく、胸がきゅーんと締め付け
られる。まさしくエレジーそのものである。まあ、一度聴いてみてほしい。第
3、4楽章は、第1、2楽章に比べればちょっと面白味に欠ける。
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